突然ですが、
木の結婚証明書の8割以上が「未加工の木」という事実をお知らせします。
ん?何のこと?
と思ったでしょう?
説明しますね!
インスタグラムで「木の結婚証明書」と検索したら10人前後のクリエイターさんがヒットします。その中で木を加工してる方は私以外に1人だけです。
(誰でも画像だけで判断できますよ!)
加工してる or 加工していない
そんなに重要なんでしょうか?
木材の場合、
未加工 = 自然のまま
ではありません。
大型の製材機でマルタをスライスした
ただそれだけの状態です。
未加工の木を「結婚証明書」として販売する。
もともと家具作家の私といたしましては
「そんなのありえな〜い」という感じです。
なぜありえないかというと
「見た目が悪い」「手触りが悪い」「経年で変色&変形しやすい」からです。
当たり前の話で恐縮ですが
本物の家具職人や木工作家なら未加工のままの木は販売しません。
じゃあ未加工の木を結婚証明書にして販売するクリエイターさんは何なのでしょう?
ダイレクトに言うと色々とアレがコレなので、いっそのことカレーに例えてみようと思います。
自分の家族やパートナーにカレーを作ってあげよう、という時
ニンジン、タマネギ、ジャガイモ、などの野菜を、
スーパーで買ってきた状態のまま鍋で煮込みますか?
ニンジンの皮も剥いてないし、タマネギには根っこが付いてます。
ジャガイモには土も付いてるけれど、煮込んでるから食べることはできます。
もしそんなカレーを作る人がいるとしたらどう思いますか?
そんなカレーを目の前に出されたら?(ちょっとゾッとしますが)
でもよく考えてみてください。
きっとその人に悪気はないと思うんです。
ただ単純に料理の方法を教えてもらってない、
もしくは
カレーを知らない、
これが理由なのでは??
木の加工においても同じこと。
しっかり加工(料理)する方法を知らない、
もしくは
加工する必要があると思ってない、
というのが理由だと思うんです。
これは結局のところどういう話でしょうか?
「悪気がないんだったら仕方ないよね」っていう話?
ではありませんよね?
「無知は・・」という話です。
それでは、インスタグラムや販売サイトの商品ページをご覧ください。
一枚でも未加工の板が掲載されていたら
そのクリエイターさんは「まだ無知」な人です。
未加工の木を自分の作品として世に出すという行為は
「それがたった一枚」だとしても自分の商品価値を下げることになります。
「それを売れる感覚のクリエイターが作った物は買えないな」って感じです。
一枚板を選ぶ時、
木の形や色がもっとも大事だと思います。
だけど加工レベルも重要です。
しっかり加工された木工品は見た目や手触りの良さに加えて
「割れにくい」「反りにくい」「動きにくい」「紫外線に強い」
そういう工夫も凝らされています。
先人たちが受け継いできた「木工の知恵」が詰め込まれているんです。
このページをご覧いただければわかるように、
画像だけでもある程度は判断できます。
少なくとも「まったく未加工」な板はすぐに識別可能なはず!
っていうか、
未加工の板をそのまま使うということは、その他の加工もやっていないでしょ。(例えば樹皮部分の処理、面とり、小口の加工など。)
冒頭でも書きましたが、「そんなのありえな〜い」です!
真面目な話。
やめてほしいのです。
未加工の木なのに「良質な木工作品」だと勘違いさせるような伝え方は。
「経年で味わいが深まります。」??
いやいや、紫外線対策を怠ってるだけじゃないの??
若いご夫婦が勘違いしてしまうような言い方はやめましょう!!
というわけで
制作担当の夫からは以上です。
ぜひ参考になさってください。
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